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お盆とお墓の物語 [終活 身辺整理]

 
 
今年のお盆は例年とは少し違った気運を感じます。
まだ墓参りもしてないし、お盆には激暑で多分行かないと思う。
行く気になったら出かけます。

 
 
 お墓について少し考えてみます。
私は30代に最初の子供を不幸にも無くしてから、仏門に踏み込んだと思ってます。
訳も判らず夢中でお経を上げた記憶が有ります。
「死」など考えた事の無い頃でしたから、かなり動転してたと記憶してます。
 
 
 
当時我が家の墓は一族墓で、親戚縁者の雑居状態でした。
もう少し説明しますと、滋賀県の某村で、村中が同姓で、寺の住職まで同じだったらしいです。
そんな事で、京都に出て生活の根拠とされた方の為に檀家用に寺墓を大谷本廟作られていたものだと聞き及んでいます。
 
戦後、時代の変化と共に人の入れ替わりが起こり、我が姓だけの「○○家の墓」だけでは別姓の檀家の方から苦情が出て以後昭和30年代の始め頃でしょうか突然寺名の墓に墓石も変えられました。
 
 
私は少年の頃ですので詳細は判らず、父親も無信仰者で墓参りもした事が無い人物。
何故か坊主嫌いでしたので祖父が他界した頃は、戦時中防空壕逃げ込みの時代で葬儀もどんなだったか想像出来ません。
無論、家族は父以外は疎開してました頃の葬儀で詳細不明です。
今の檀家寺には記録は残っていましたので葬儀?はやったのだろうと思います。

 
 
戦後落ち着いてからは、その檀家墓が我が家の墓と思って母親に連れられ墓参して過ごしてましたが、しかし今回の我が子の事で状況は変わりました。

変な話ですが、私が調べたこの檀家墓の寺には我が家が檀家として登録していない事が判明、母も嫁いできた身、どこでどうなってるのかが全く判らず終いで、しかし祖父が納骨(終戦前)されてるのです。
一昨年この滋賀県の寺に問い合わせた処、そんな方の納骨の記録も無かったし、そんな方の檀家は知らないって返事でした。
 
他人の墓に勝手に入ってる仏さんはどんな気分だったでしょうね???
おもろい話ですね、もう一人知り合いの爺さんも只で入っておられます

まぁ他人と言っても元は同胞檀家だったのでしょうが、突然2代に渡って途切れてしまっています。祖父、父共に坊主嫌いで檀家を返上していたのでしょうか??
でも私はその墓に墓参りはしてましたが・・・・・・・・・・・・????
こんな事実を知ったのは極最近の事です。
 

話は40年程戻って、生まれたばかりの我が子があの世にデビューするにはその時には何となく知り合いの居ない不気味な墓と感じ、余りにも酷と言う感じだったでので、自分墓を建立する事にし、一旦現檀家墓に仮安置して供養してました。
その後相当待ってやっとご縁有って同じく大谷本廟の一画をお借り出来、自分の直系ご先祖様のお墓として私の名前で建立改葬し、わが子のお骨も埋葬しました。
その後両親も納骨埋葬出来ました。


こんな墓を生前墓とでも言うのでしょうか?
 
 
今回のルーツ調べで判ったのですが、曽祖父が高僧で阿闍梨だった事がこうなった理由なのです。
曽祖父は事情は不明なれどやむにやまれない理由で出家して仏門に入門修行し阿闍梨までなられた方、俗世と縁切りした僧侶、我々とは住む世界が余りにも違いすぎたのでしょう。
最後は三井寺で長吏として別世界の寺葬がされ、今も最高位の場所にお墓が有り、今も供養されています。

寺葬が終わった2ヶ月後に、三井寺からの連絡で祖父が遺品を引き取りに行ってやっと死亡が判ったって事を母から聞いています。
色々調べた結果、こんな事情で祖父と父 2代に渡りお墓守りが途切れる事になっていたようです。
で、3代目の私で漸く元に戻ったって処でしょうか。
 
これも曽祖父の強い一念の思いが私に繋がれたのだと思っています。
 
 

30代ソコソコで自分墓を建立するなんて縁起でもないと誹られたりしましたが、本人は意外とサバサバした安堵感がありました。
自分が死んだらここに埋葬してもらうと言う絶対的な安堵感が人生の迷いを吹き飛ばしてくれたように感じ以後の仕事に邁進出来たと感じています。

無論両親も安心してしまって、それが良いものやら判りませんでしたが、以後全ての事象が順風満帆に流れるように感じました。
後から聞いた話ですが、家を持ちたいなら、まず自分の墓を立てろ!って言うらしいです。
 
以後の仕事も順調で直ぐに2軒目の自宅を手に出来ました。まだ40前でした。


以後、子宝にも恵まれ元気に育って今や親を見るまでになっています。
子孫と言う時系列の繋がりは達成出来ていると感じます・・・が・・・・
 
 
最近、儚い人生、墓無い人生とか、墓終いとか墓不足とか、墓友だとかその他色々な形態の墓だとか、ちまたで囁かれてます。
「節分の太巻き」「土用に丑」並の「墓屋の策略」なのか、それとも生活様式の激変なのか??

我が家も息子が某大手のドサ周り社員、年1回程度帰省しますが、友達に会う目的で墓参りなど眼中にありません。
自分もそうであったように若者には何か直接的な事案が無いと無理のようです。
 
いずれ定年になれば今時の事、嫁の意見や諸々で京都に帰省して落ち着くとも思われません。
仮にその間の30年弱の年月の間に、家族と言う関係が無くなってしまってるようにも感じます。
当然私ども両親は他界してるでしょうし、娘は他家に。
そうなると、今のこの墓は誰が守してくれるのか不明で、多分大谷さんは無縁墓として墓終いにされると思います。
これも長男を無くしたからと諦めてますが、すべては神仏の成すがままです。
 
 
 
 
 
世間にはこのような事例が山ほど有り、当然墓業者の出番となる訳ですが。
もし今、私共が墓終いを行えば、子孫には迷惑を掛けないと言う利点はあるのですが、これは家族と言う関係の崩壊を助長するもので、苦しくともやはり守り続けるものだと感じてます。
今の日本がとてつもなく、めちゃくちゃになったのは全てがこの家族関係の崩壊が原点で有るように感じますが皆さんは??

若者100人に聞いたら、太平洋戦争の相手国を知らないのが50%を超えてるって驚きです。
学校では教えない、タブーなのでしょうね。
マンション個室で殺人解体は茶飯事のこの頃、今年のお盆はまた特別な意味があるようにかんじます。
 
今年もブログ友達一人が出なくなりました。
多分・・・・・
ご冥福を。
 
 
 
今夜は大文字送り火です。
今年もあと僅か、どうか残りも無事に越せますように。
南無阿弥陀仏。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

 

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a87427

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こんにちは
お盆の16日にふさわしいお墓概論を伺いました。
しみじみとした人生論は心をうちます。
思い通りにならない人生を精いっぱい生きてこらたという安堵感に満ちています。
最後に戦後の家族観に言及されていますがまったく同感です。
列島の文化もグローバル化され、今では根なし草、どの人の心も地球を漂流しています。
臭いものにふたをして正しい歴史認識を教えないと
こういう状況になるという見本になりました。
歴史認識には聞きたくないものがある半面、日本人にとってとても大切なものがありました。
戦後の教育で悪い方もよい方も断たれました。
戦後の核家族生活が共稼ぎを助長し、カギっ子を育てました。
核家族時代も70年を迎えると、もうわれわれの手に負えるものではありません。
昭和も遠くなりにけりです。
by a87427 (2014-08-16 13:51) 

ボロ爺

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a87427さん、何時もコメントありがとうございます。
親が諦めてしまうと何もかもがお終いとなるような気がします。

古臭いと言われようと日本の文化は1200年の歴史があり、そう簡単には崩壊しないと信じて残り人生を生き抜いていこうと思います。

親が頑張って繋いでくれたからと感謝される事を願って。
by ボロ爺 (2014-08-16 18:54) 

気楽親父

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ボロ爺さん、こんにちは。

なんかうなずける話です
私も滋賀に墓がありますが
子供たちは無関心・・・
一度話をしてみるつもりです

ご先祖あっての今の自分
と思うのですが・・・。
by 気楽親父 (2014-08-17 09:37) 

TAN

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ボロ爺さん、お久しぶりです。
お盆にふさわしい話題ですね。
僕の父は三男坊で、30年程前に一族墓を改修した時に族長に当たる伯父から「父の代までは入墓OK」をいただいているのですが、僕の代はどうなるのか・・・。
これから思案しなければいけませんね。
一応、家内とは同じところに入りたいのですが、子供たちが墓を守ってくれるのかが心配です。
そう思うと“散骨”もいいかと・・・。
実際に出来るかどうかはわかりませんが、ふるさとの琵琶湖に散骨してもらい、琵琶湖を自分の墓にするのもいいんじゃないかと思っています。
by TAN (2014-08-17 10:59) 

ボロ爺

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人は成長しまんね、心優しく往生出来るまで生かされます(業の償い)よって、殺生だけは早よ止めなはれやぁ~~~

一辺、口に針刺して、引っ張ってみなはれ・・・・・お魚の気持ちも判り末世。

釣った数だけ人の為、徳を積むのじゃ、それが人の道!

がははは~~~~!

毒舌もまた楽し。

ご訪問感謝。
by ボロ爺 (2014-08-17 14:29) 

ボロ爺

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気楽さん、TANさん こんにちは。
お盆の説教ですか!
わたしゃまだ坊主ではない修行中の生臭で、自分も悩んでるわけでして・・・。

まぁお二人ともまだまだお若いし時間はたっぷり有ると思いますので、苦行修行してください。
簡単な話では、家、家長制度 家系、DNA など、生命の順送りを肯定するかどうかだけではないですか?


魚が腐るよって琵琶湖の散骨だけは迷惑なので止めてね!
利己主義の見本、絶対往生は出来ないし子孫繁栄は絶望的でっせ!
まだ生のままブルーギルの餌になれば多少は徳が積めるかも。でも痛いと思い末世。


一体何の為にお墓なんか作ったり、守ったりするにゃ~~~って事で、決まりですよね。
別に売るわけでなし、食う訳でなし、役立たずのどないにも厄介な石コロですよ。
そんなもん、ほんまに生活の為、要りまんにゃろか?



そう言いながら70歳も超えるころになると、勝手に意味がよぉ~~~く見えてきますよって、慌てなはんな。
by ボロ爺 (2014-08-17 14:29) 

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