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実験と検証です! [自作C N Cマシン]



部品をバキューム装置で捕まえるなどを、掃除機を使うとして、掃除機の連続使用時間ってどれくらいなのか調べてみると、30分ぐらいで、1時間も運転続けると破壊発火してしまうらしい。





そこでさらに画像のような使い方をすると、馬力は2倍になるのか??10台繋げると10倍になるのかが問題だ!

この辺を実験検証する為に、この装置を考え出したものです。



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そこで連続使用可能な産業用に目をつけました。リニコンと言う装置で産業用に開発されたものです。



リニア駆動フリーピストン方式ならではの多くの特長(下記)により汎用真空源として多様性を発揮します。
小型/軽量、低振動、低作動音、オイルレス/クリーン、頻繁なON/OFFに対応、脈動を低減、加圧防止、低消費電力、長寿命などの特長があります。
バキュームピンセット、バキュームパッド、袋体の給・排気、フィルムの吸着固定、吸引濾過装置、汚泥吸引装置などの真空源として最適です。


シリンダのピストンを電磁石の吸引力とスプリングの復元力で往復運動させるリニア駆動フリーピストン方式。
小型、軽量、低作動音、低振動、容易なメンテナンス性、オイルレス構造など、数々の優れた特長を備えた画期的な空気源/真空源です。

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 日東工器
1-675-12 リニコン真空ポンプLV-660 60HZ

https://axel.as-1.co.jp/asone/d/1-675-12/

型番:LV-660(60Hz)
到達真空度(kPa):約-80(-600mmHg)
吐出空気量(L/min):25
消費電力(50/60Hz):70W
定格時間:連続

色々あって、非常に高価なものです。
そこで、オークションで手頃な中古ものを物色して実験を始めたわけです。
実はこの装置はもう7~8年まえから1台のものはCNC加工に使ってます。
しかし色々問題もあって以前から暖めてたアイデアが有って、今回の実験となった訳です。


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薄物固定方法は、2006年以前は、両面テープや、万力によるものや、周囲を押さえる形で固定したりしてました。
しかし問題は、薄物金属加工をすると、素材の温度上昇と共に素材に反りが出てくる事です。
1/100mmを争う精度を要求する装置ですので、ここらで難問にぶち当たりました。




2006年、最初に試作して検証したバキューム式固定装置です。
素材を吸着する事で、全てを解決できるのではないかと考えて作った試作冶具です。
無数の吸着穴から掃除機で吸い込むと言う原始的な方法から発想して、こんな形になり実験検証しましたが、中々ゴテゴテに難しい問題が山積で、以後10年余、苦労の連続でした。

2015年ごろ、隙間が実は使える発想になり、実に簡単な方法をお友達が気づき、ヒントを貰いました。
そうなんです!隙間こそ、最大の冶具っだて事を実用化したのが現在のバキューム固定装置なのです。


初めての隙間真空バキューム装置で、切削加工風景です。
左下にタンクが見えています。
これも試行錯誤の結果、発案した装置で、通常はコンプレーサー等の加圧タンクがほとんどです。


試作した真空発生装置に使った通常のコンプレッサーのタンクを利用して、真空タンクとして使う事にしたのです。

しかし発想は凄いのですが、それなりに苦慮しなければならない難問も有ります。
長時間(数日間)に耐えうる真空ポンプが要る事と、必要外の漏れを極端に減らす事が必要です。
最初の検証では、真空度が上がる(漏れる)と一気に固定が外れてしまい、全てがお釈迦になる事です。
勿論、停電などは絶望で、無駄な隙間は吸着力を無にしてしまいます。
刃物の振動などもその原因になる事もあるのです。

2015年12月、ついに完成したバキューム式万力です。
概観からは何も固定金具や冶具は見当たりません。
それでも、加工に耐えるだけの吸着力があり、尚且つ平面を維持できる優れものです。



到達真空度は約、-80kPa (パスカルと言う単位ですが、詳細はややこしいので省略) 最大が-100KPa(絶対真空?)だと表では書かれてます。
この結果、不意の真空度上昇(漏れ)でも、タンクの真空域のバリアーがある程度の真空度に保ってくれてます。
減圧を感知したら、緊急停止などの措置が出来る利点が多くある事を見つけました。

さらに、この装置の信頼性を上げる為に、2台のリニコンを直列に繋ぐと言う方法を今回は実験してみたと言うお話なのです。





今回の実験検証です。
電源投入前です。 何もメーターは振れてません。



1連のリニコン真空ポンプ 通電です。 
真空タンクバルブ直下の値、-80KPa です。カタログ記載通りです。




2連のリニコン真空ポンプ 通電です。 
リニコンINバブル直下の値で、 -88KPa まで真空度は下がっています。
十分に2連の効果は出ています。




2連のリニコン真空ポンプ 通電で、真空タンク直下バブルの到達真空度です。
-84KPa まで落ちています。
この真空タンクに4個ほどのバブルが附いていますので、何処かからの僅かな漏れがあるようです。


一応、期待通りの結果が出ています。
2連装のどちらかがトラぶってもほとんど問題なく動作する事を確認しました。

また、このタンクのお陰で、少しぐらいの漏れが有ったとしても1時間程度の保持は可能と思われます。
実用上は-50KPa ぐらいでも保持出来てるので、これで安心して睡眠も出来るものと考えます。

大成功です! 





薄物金属板を固定する冶具?と言っても、何もありません!

そこにはただ、穴が1個だけ開いています。

ここの穴から下が -88KPa の真空領域がある訳で、この大型のビニールテープの窪みが全てです。
では、どうやって吸着するかと言うと、ここからが味噌です。

素材の大きさに合わせ、ビニールのグルリ1cmぐらい残して内側をカットし捨てます。
あら不思議! 掃除機の吸引口と同じになる訳です。
お判りかな???
素材の大きさに関係なく、素材のほぼ全ての内側を吸引します。

強烈な吸引力! トンカチで怒附いても、ビクともしませんにゃわ! 

完 





























































CNCシステムに結合した全体画像です!

ドヤ顔してますにゃわ!

疲れたわい・・・・・

寝よ










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コメント 1

ジロ

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よくはわかりませんが、凄い装置ですね。匠の世界!
by ジロ (2018-06-02 13:20) 

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